お客様 各位
謹啓 時下ますますご隆昌のこととお慶び申し上げます。 平素は、格別のご高配を賜りまして深くお礼申し上げます。
さて、弊社は本日をもって創業40周年を迎えることと相成りました。これもひとえに皆様のご支援の賜物と心より感謝しております。皆様の多くの御愛顧により弊社が成熟し、僅かばかり美容業界発展の一端を担う企業として存立したことに、節目の年の当事者として、ただただ畏まるばかりであります。
当社が設立したのは昭和57年2月2日でした。かえりみますれば、創業当時は栗東市伊勢落の、のどかな田園風景広がる場所に、プレハブでの狭い事務所で創業し、従業員はゼロという出発でございました。今日を迎えることがまったく夢のようでございます。
その後、営業所の増設や本社社屋の移転、また従業員の人員も増し、社は順風に帆をふくらませて進展いたしてまいりました。
しかし、すべてが順調にここまでまいれたのではございません。企業経営の難しさを痛感することしばしば。なるほど40年の歳月は、山あり谷ありだったと思いあたります。
幸い現在では、創業当時とくらべ全てにおいて大きくふくれております。
これもひとえに、多くの方々の絶大なご支援のおかげでございまして、そのご助力が得られなかったら、今日のわが社はあり得なかったかもしれません。ここに深謝いたす次第でございます。
それとともに、社員一同の協力も見逃すことはできません。
よく大家族主義と申します。これは、使用者と働く者が、一大家族のように仲むつまじくやっていくことをさしており、労使協調の上からは理想とされています。
しかし、私はこれには反対です。なぜなら大家族主義には、家長的なものの恩恵と、それに服従するという身分関係が生ずるからです。恩恵と服従のあるところ、自由な発展はのぞめません。
こういう恩恵と服従にかえるに、私は生きがいと建設を全社員の上に実践していきたいと思います。
生きがいとは、己れの仕事をすることによって、社会へ間接的に役立っているという使命感です。その生きがいが生じるためには、自分の将来への人生建設の目標がなければなりません。
私は、この目標のために、事業の拡張、支店の増設をはかり、働く者の人生建設に応えたいと思っております。今後10年後、20年後には、多くの管理職が輩出することを期待している次第でございます。
創業40周年を迎えたとは申せ、会社の規模としては、まだまだでございます。
どうか、当社がこれから当面するさまざまの苦難をのりこえ、一人前に成長できるよう、従前にも増すご厚情とご指導のほどを、この機会にあらためてお願い申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。
株式会社ヤマモト高陽
代表取締役 山本 忍
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